「プリン」松本寛子作

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ここナゲセンオンラインでは、森氏のイラストが目立っています。
　
迷いがない強力な筆致、そして、見る者の感情を揺さぶらずにはいられない構図、なによりも、見たままを描き写す写実主義という態度。ナゲセンオンラインイラスト界の極北と言っても良いでしょう。
　
しかしここに、その対極にあたる作家が登場しました。森氏が北極のアザラシなら、こちらは南極のペンギンです。
　
一見、ほのぼのとした可愛らしいイラストです。キツツキがプリンを食べています。
　
・・でも、なぜ？
　
先ほど森氏のイラストを引き合いに出しましたが、森氏の絵はどんなに難解でも読み解けば必ず説明がつきます。
　
しかしこの絵は、見れば見るほど疑問符が増えるばかりです。なぜキツツキがプリンを食べているのか？　そもそもキツツキはプリンをつつくだろうか？　もしかしたらくちばしを挿して吸っているのかもしれない。しかし、そうだとすると、この絵には裏の意味が多くなりすぎる。そのような意図を作者が込めたのだとしたら、必ずどこかに解明のヒントがあるはずだが、それは見られない・・。
　
まさに森氏と対極を成す才能です。アートのなんたるかを投げかけてくれます。
　
ただ一点だけ、筆者がどうしても言及せざるを得ないことがあります。それは、この形状はプッチンプリンではないか、ということです。
　
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